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夏至

のんびる:のんびりの動詞形。のんびりする、と同義。

2024.09.21.Sat 19:33:32
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2011.08.03.Wed 19:09:08
ネタバレ含んだ感想なのでいつも通り、リンク先に隠してあります。

原作:高橋千鶴、佐山哲郎「コクリコ坂から」
企画:宮崎駿
監督:宮崎吾朗
脚本:宮崎駿、丹羽圭子
プロデューサー:鈴木敏夫
音楽:武部聡志

英題:From Up On Poppy Hill
原作は『なかよし』にて1980年1月号から同年8月号、計8話構成。
ちなみにコクリコはcoquelicot、仏語でヒナゲシ。英題の方が分かりやす…げふげふ。ってか、映画でヒナゲシの記憶がほとんど無いんだけど、何かのキーだったんだろうか。

花言葉(花言葉しらべ様より拝借しました。)
「七色の恋」「心の平静」「慰め」「乙女らしさ」「感謝」「別れの悲しみ」「休息」
赤…「慰め」
白…「忘れっぽい」「慰め」
何 か 違 っ た !ってことはコクリコは花言葉じゃなくて風景としてキーになる?何だろう。海の家の前には坂があるけど、あれじゃなさそうだし。

Coquelicot、Quartier Latinときて、最後の方でやっとなんで主人公の愛称がメルなのか分かった…。海→la merでメルだ。どこまでもわかりづらっ!

青春真っただ中の甘酸っぱい感じで『耳をすませば』の方向かと思いきやちょっと違った。と云うか、何か感情の動きが追い辛い、というか余り画面から迫ってくる感じが無い。何だろう、皆が余りに「良い子」過ぎるのか。

大体、予想通りの結末でした。

だって、スタジオジブリで、好きになった相手が実は生き別れの兄妹でした!では余りにドロドロで、子供が夏休みに観る映画じゃなくなってしまうんだもの。でも、わざとなのか、同じカット内で、お互い似たアングルの風間君と海ちゃんを描いて、目とか眉とか顔全体的に「似せて」描いてないか?と思わせるコマがボチボチ。なんかこれがいやらしいわあと思いつつ。

寧ろ、「実の兄妹でした!」のまま、どう結論づけていくかの方が面白そうではある。まあ、原作も『なかよし』掲載では(しかも1980年なんで随分保守的な内容ですもの、いや少女漫画の設定は結構ぶっ飛んでても、どろどろは無いと云うか)、期待する方がおかしいんですけどね。

勘ぐって、実は実の兄妹だけど、親が一芝居打って嘘吐いてくれたとか。いや、すみませんね、気持ちが濁ってて。でも戸籍上は、同じお父さんなんだよね、この二人。結婚する際にはどう処理するんだろう。事実婚でいっか、的?(そんな心配してどうする)

カルチェラタンの取り壊しを阻止。理事長の気持ちを変えさせたと云う意味では成功してるんですが、それって手放しで喜んで良いことなのかしら。まあ、高校生が出来ること、と云う意味では理事長の力に頼らないといけないので、これはこれで仕方ないことなのかなあ。

しかし…ぶっちゃけ、本当に萌えない映画だった。どのキャラにも萌えない。感情も移入しない。原作の設定をある程度知らないまま、観ると一回ではなかなか理解出来ない、という意味では『ゲド戦記』は完成度が今イチだったと思うのですが、個人的にはまだ音楽の使い方とかでも『ゲド戦記』の方が好きだったかなあ。どっちも感情移入しにくいキャラばっかであることには変わりないんですけどね!宮崎駿の映画って、主人公側、敵対する側色々あっても、誰かしら共感しやすいキャラクタが居るというか、皆ちょっと癖があったりして、キラキラ活き活きしているもんだんだけど、ゲドといいココリコと云い、なんかどんよりしたキャラクタな印象を受ける。キャラがどんよりしてても、話の筋が楽しければ!って云っても肝心の話の筋も、原作は知らないけど映画だけ観ていると物足りない。何か盛り上がりに欠ける感じ。風間君が上から飛び降りてくるシーンなんか、期待させるものがあったんだけどなあ。

多分、ちょっと「?」に終わる理由は話の軸が迷子になり掛かったことかなあ。最初は『耳をすませば』とかの恋愛系かと思わせておきながら、ちょっとカルチェラタン存続に傾倒し過ぎて恋愛とは違った方向に。出会いと、掃除する辺りで時間の共有って意味ではちょっと絡んでるけど、なんか平行線的な。

話は変わるけど、吾朗さんは食べることは余り好きじゃないと見た。池波正太郎とかスタジオジブリの作品って、なんかご飯がもっと美味しそうなイメージだったもの。

一番叫びたかった感想。
風間君より、水沼君の方が格好良くないか?

空が風間君に憧れている風だったので、姉妹で風間君の奪い合いか?とも期待しつつ(とはいえ、やっぱりスタジオジブリだし違うかー…)、でもあっと云う間に流れたよね。水沼君にエスコートされた瞬間の空の心変わりの鮮やかさは、この作品の中でも群を抜いて見事だったと思います。あんなもんだよね。

きっと私より、私の親の世代が、背景や小物を観て「あ、これ懐かしい!」って楽しむ映画なんじゃないかという解釈をしました。
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