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夏至

のんびる:のんびりの動詞形。のんびりする、と同義。

2024.09.21.Sat 16:20:15
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2012.07.24.Tue 23:54:05
取り敢えず、想定外でネタバレ読んじゃったとかいう事態回避の為、感想は「感想メモはこちら」に格納しておきます。

『時をかける少女』『サマーウォーズ』共に大好きな映画だったので、何の割引日でも無かったのですが観に行ってきました。

映像面ではキャラクタより背景とか、動きがとてもいい感じでした。あれ、これ写真?と一瞬思ってしまうようなリアルな背景。キャラクタ視線で一緒に雪の中を駆け回っているような錯覚(何かジェットコースターに乗ってるみたい)を覚える動き。前作のあのバーチャル世界を描いた後、どういう作画をしてくるのかなあと思ったのですが、良かったかと(というか『サマーウォーズ』を3Dで観てみたい)。ただ、ちょっと不満があるとすればちょっとキャラクタの線とかが粗いような印象をところどころに受けてみたり。

話は、ちょっと分かり辛い感じ。テーマは子育てだったのかなあ?みたいな。タイトルからすると主役は雪と雨なのかなあと思っていたんだけど、大部分の主役が花な感じで。花と彼のエピソードが長く、だからと省略したら分かり辛いから仕方ないんだけど、描くならもうちょっと描いて欲しいし、ちょっと長いような物足りないような。要は2時間で収めろっていうのがそもそもの問題なのかしらという印象。

「彼」の死のあっけなさには驚く。理由も花たちの推測の域を出ないけど、あれで合っているのだとすれば、それはそれで切ない。雪の時も雉を捕って来たりしていたので、多分そうなんだろうけれど。おおかみとして死ぬと、当然なんだけど、モノとして処理されてしまう為、ゴミ収集車に吸い込まれて行ってしまう。それを止められない花も切ないけど、そのシーンに出くわさなければ、いつまで待っても彼が帰って来ない、ということになってしまうのでやっぱあのシーンは必須だったんかしらね。

どうでも良いけど、「彼」の名前が知りたい。運転免許証の名前が本名かは分からん(一応親戚の家に預けられた訳なので、戸籍はあると思われることから本名であることを期待はしているんだけど)ものの、名字2文字、名前1文字的なものは見えるけど、ピントがボケていて読めない。作中でも「彼」とか「父」と言われていて、名前が出て来ない。エンドロールに期待したら「彼(おおかみおとこ)」とかって、切な過ぎる。

予防接種とか検診とか。途中でおおかみになっちゃったら…と子供を連れていけない訳だけど、それで「ネグレクト」を疑われて。一所懸命育児をしているんだけど、世間での普通をしていないとこんなにも生き辛い環境なんだなあと改めて思ったり。これって別におおかみこどもだからってだけじゃなくて、多分、マイノリティの人にとって生き辛いってことなんかしら。

田舎に引っ込んだ花を周囲と溶け込めるように手を差し伸べてくれたのは韮崎のおじいちゃん。決して甘やかさず、花に土作りから指導。しかも「家族3人分で良いのでそんなに広い畑は要らない」と言った花に有無を言わさず広い畑を耕させる。後になって、それが周囲とのコミュニケーションに繋がって行く訳ですけど、最初からそれは教えない。何か格好良いですね。

しかし分からんもんで。雪が小学校に上がるまでは、てっきり雪がおおかみとして生きていくことを選択して行くのかと思いきや、逆転していく。鳥を取ろうとして川に落ちた雨を雪が助ける訳だけど、その鳥を取ろうとした動機が川に落ちた恐怖とかで打ち消されるのかと思っていました。「どうしたの?」と何があったのかさえ記憶に無いみたいなので、動機だけが残っちゃったんですね。

観終わってみるとタイトルの意味が分かった。最初、何で雪の方がお姉ちゃんなのに雨の方が先に出て来るのか?と疑問に思っていました。音感的に「雪と雨」より「雨と雪」の方が良いのかな位のレベルで。観終わってみると区切り方が違ったのか、みたいな。「おおかみこどもの雨/と雪」で良いのかな。

小学校に上がって草平が転校して来た後の雪が何とも切ない。「おみやげみっつ、たこみっつ」と何度唱えたにも関わらず、おおかみになって草平に怪我をさせてしまう。変身しないように制御出来るようになった雪の心をそれほどに揺さぶるキャラであり、雪も自分の正体を自ら明かせる相手だったので、てっきりこの後も一緒になるのかなあとか漠然と思ったんだけどそうでもなく。

しかし、雨はお父さんに見た目似て来たね。10歳で、キツネの先生の主としての座を引き継いでオオカミとして生きていく決断をした訳だけど、「人として生きていくのか、おおかみとして生きていくのか」を決めさせる為に田舎へ来たのに、雨の決断を阻むのが花で。もっと母親としてやってあげたいことがある。結局、倒れているうちに語りかけて来た「彼」の言葉に後押しされる形で親離れする訳だけどー…なんかちょっとここのくだりがあっさりし過ぎていて、うーんという感じ。それこそ上で書いた通り、2時間に収めようってのがそもそも難しいのおかもだけれど。

前作や前々作のような話の盛り上がりは無いのだけれど、これはこれで良かったかなと思います。いっそ2時間半とか3時間でも良いからもうちょっと掘り下げて欲しいなあと思うところもあるんだけど、そういう訳にはいかんのよねえ。漫画にもなっているようなので、そっちもちょっと気になるといえば気になる。補完するような感じの構成なのかなあ。
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